私自身の勉強の捉え方が変わったのは、中学受験の算数に出会ってからでした。本好きで国語だけが得意な私にとって、小学校で習う算数は決して面白いものではありませんでした。計算を機械的にやらされる印象があまりにも強かったのです。
 しかし塾で働き始めて、ふとしたきっかけで中学受験の算数と出会ったとき、「小学校で習った退屈な算数とまるで違う!」と感動を覚えました。それから今に至るまで、その奥深い世界を知れば知るほど、私にとって算数は勉強というより遊びのように楽しいものであり続けています。

 楽しくない勉強の代表格のような扱いを受けることも多い算数ですが、知識がなくとも自らの“考える力”さえあれば未知の世界を切り拓いていけるという意味で、本当は最も“考える楽しさ”や“学ぶ楽しさ”を伝えやすい科目なのです。

 塾講師時代の私は「考える楽しさをもっと子どもたちに伝えたい」という想いで授業に臨み、多くの生徒に「先生のおかげで算数が好きになった」と言ってもらえる喜びを味わってきました。
 [学び舎こいく]の教材とカリキュラムは、この楽しさを、勉強と遊びとの垣根を取り払うくらい、更に凝縮させた形で伝えるものとなっています。