●賢い子を育てる公園の利用法(後編)

【 遊びのスキルが高い子を育てよう! 】
“夢中で遊びに没頭している子”というのは見ていて気持ちがいいものです。脳細胞がフル回転、グングン賢くなっているのが見えるようです。でもでも、そうでない子もけっこういたりして。遊具を一通り、後は砂場セットでちょっと遊んでさぁ帰ろう、これが公園遊びの定番コースでは、気晴らしにこそなれ
“外遊び大好きっ子”に育つのは難しいように感じます。最近は、せっかく公園に友達と来ているのに、何するでもなくダラダラとゲーム画面を眺めあう小学生の姿が目立ちますが、きっと外遊びの楽しさや遊び方を知らないんでしょうね。同情してしまいます。遊びのスキルが低い子が多いのは時代のせいもあると思います。異年齢の子が外で集まって遊ぶ場がありさえすれば、様々な遊びが自然な形で伝わっていくはずなのですが、その流れが断ち切られてしまっている印象があります。

ではどうするか。一つはそういう場を作り出すこと。なかなか難しいですけどね。もう一つは、お父さん
お母さんが一緒に遊ぶ! 子ども同士で遊べる時間が短いのなら、やはり親子で一緒に遊ぶ時間は貴重です。それを楽しんでくれる年令が限られていることを考えると、たとえ忙しくてもその時間を確保する努力をすべきだと思います。
一緒に遊ぶときのポイントは言わずもがな、まずは自分が楽しむこと!ですね。子どもの遊びに付き合う、という意識を切り替えて、自分自身が率先して楽しむことが大切だと思います。一緒に楽しめることなら遊びの内容は何だっていいのでは。何はさておき没頭すること。携帯やスマホは見ない(笑)。自分の経験から、こちらの意識を集中して本気で遊ぶと、子どもの遊び心もビビッと刺激され、後は勝手に遊び始めることが多いように思います。子どもが遊びに没頭し始めたら、そのまま一緒に遊ぶもよし、自分のことをするのもよし、とにかく短い時間でも“完全に童心に返る”ことが大切な気がします。

最後に我が子の場合。平日午前中。娘も次男も勝手気ままに遊んでいることが多いので、そんな時は私はベンチでのんびり読書です。しかし遊びが停滞すると「いっしょにあそぼ~」が連発されます。意識を切り替える時です。遊びモード発動です。「よ~し。娘よ息子よ、今こそ父が人生の楽しみ方、
遊び方の見本を見せてやろう!真に遊べる人間は道具を必要としない。今ここにあるもので創意工夫して遊ぶのだ!」と気合を入れ周りを見回します。「枯れ葉・枝・土…以上。せ、せめて虫とか水とか花びらとかあれば…いやいや、真に遊べる人間は今ここにあるもので…う~~~ん、これはどうだ!」と頭をフル回転させて渾身の遊びを提案します。これ自体が“自分に挑戦”遊びなのです(笑)。時々は苦し紛れで考えた遊びがヒットして「おっ、けっこう楽しい!」と盛り上がります。これ気持ちいいです。しかし大抵は、悲しいかな「う…これ楽しいか?微妙…」という遊びしか提案できません(泣)。ところがそんな遊びでもきっかけさえ与えてあげれば、子ども達はそれを見事に発展させてグイグイと遊び始めるんですよね。結果、「ま、まけた…」と年をとり童心を失い頭を固くした自分を思い知らされることになるのでした…(笑)。