●こいく文庫(保護者向け)⑫

☆ わが子を「メシが食える大人」に育てる ☆ 高濱 正伸

気になるタイトルですよね。勉強ができるできない以前に、意欲が乏しかったり、生命力が希薄だったりでは、やはり将来が心配。社会情勢を考えると、経済的・社会的・精神的に自立した「メシが食える大人」の価値はこれからますます高まっていくようにも感じます。

著者は、野外体験などを通じて子供達の生きる力を育む学習塾、「花まる学習会」の代表。子育ての最終的な目的を、「自分でメシを食っていける大人にする」こととして、10歳までにどのような力をどのようにして育むべきか、わかりやすく説明してくれています。
基本的に、この本で奨励されていることはそれほど特別なことではありません。野外体験をはじめ、親子の豊かな会話、お手伝いや外遊びなど・・・。ただ、それらによって育まれる力が、「社会人としてメシが食える力」にどう結びついているか、そのつながりが懇切丁寧に説明されていますので、改めて意識を高めて「今やれることはしっかりやっておこう」と思わせてくれる本です。