●こいく文庫(保護者向け)②

☆ 子どもの「おそい・できない」が気になるとき ☆ 柴田愛子

保育歴30年のベテラン保育士である著者が、“子育て中のお母さんから特によく相談されること”に
ついて語った本。その一つ一つが、微笑ましいエピソードを交えながら親しみやすい話し口調で語られるので、ついつい頷きながら読んでしまいます。

子どもの(そしてお母さんの)ありのままを認めるおおらかで優しい言葉たちは、子育てで張りつめた気持ちを軽くする効果があると
思います。きっと小学生のお母さんが読んでも参考になる点が
多いはずです。
私はこの本を読んで、親を(そして子どもを)苦しくしている原因の一つは、この国に空気のように漂う(故に意識しにくい)“同調圧力の強さ”にあるのでは、と感じました。本文に「子育てでは、自分が何を大切に考えているか、つねに価値観を問われ続けます」 と
ありましたが、まずは親自身が、“人並みを求める気持”や“孤立を恐れる気持ち”や“摩擦を避けようとする気持ち”から、自由になるべく努力し、自分の判断に自信を持つことが大切だと思います。

●こいく文庫(子ども向け)③

☆ ふらいぱんじいさん ☆ 神沢 利子

~まっくろなふらいぱんじいさんは、おひさんみたいなたまごをやくのがだいすき。でもあるひ、
あたらしいせかいをもとめて、たびにでました。さばくへうみへ、じいさんのたのしいぼうけんの
はじまりです!~

1969年の発行ですが、まったく古さを感じさせないエバーグリーンな一冊です。親子で一緒に読むのも楽しいのですが、特に「読み聞かせもいいけど、そろそろ自分でも読んでほしいな~」というときにオススメです。ひたすら陽気で明るく楽しそうな挿絵、ひらがなだけの大きな字、そして「ふらいぱんのおじいさん?」…あまり本に興味がない子も、つい手に取りたくなる雰囲気に満ちています。
私はこの本の中盤、ジャングルをぬけ、草原をぬけ、砂漠をぬけたふらいぱんじいさんが、初めて海を目にしたときの場面が大好きです。この解放感と自由な感じ、旅に出たくなってしまいます。さて、そんなふらいぱんじいさんが旅の果てに見つけた居場所とは…。オチもしっかりきいてます!
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●こいく文庫(保護者向け)③

☆  「親力」で決まる! & 「プロ親」になる! ☆ 親野 智可等

元・小学校教師で現・教育評論家、4万人の読者を持つ人気メルマガを発行する著者のデビュー作が“「親力」で決まる!”、そしてその続編が“「プロ親」になる!”です。
第1章では、楽しみながら、楽にやる勉強を「楽勉」と名付け、生活の中で楽勉をプロデュースする具体的な方法が紹介されています。
軽い気持ちですぐに取り組める“ちょっとした工夫”が多いのがいいですね。勉強面での環境作りは確かに大切ですが、不安や義務感に駆られて躍起になるのは良くないと思います。親の方も楽な気持ちで楽しむことが大切です。ということで第1章はサラッと読んで使えそうなところを探してください。第2章以降が必読です。
子どもを伸ばすために親にできること、「親力」の高め方がわかりやすく、時に熱く語られます。長年の子ども達との関わり、試行錯誤の中から筆者が得た知恵に、私も非常に共感しました。“「プロ親」に
なる!”の第3章もすごく良いのでぜひ読んでほしいと思います。
もっと色々知りたい!という方は公式HP(こちら)がオススメです。

●一年を振り返って

今日で、2012年、最後の授業が終わりました。明日から実家です。今年もあっという間の一年でした。
今年、一番たくさん聞いた言葉は、「こ~えんいこっ!」 一番たくさん行った場所は、家の前の公園。
平日午前中は娘(3)から、土曜午後と日曜は長男(5)から、日々繰り返されるラブコール。300回くらい行ったのでは(笑)。もう「公園の住人」と呼んでいいくらいのレベルです(笑)。
1才8ヶ月の次男、昨年は「我が家に赤ちゃんがやってきた」という感じでしたが、今年はもう完全に兄と姉の仲間入り。一丁前に一緒に遊んでいる姿が微笑ましい。よくしゃべり、よく笑う、ちょっとやんちゃな男子になってきました。きょうだい三人、もちろんケンカもするけど、すっごーく仲が良くて、お互いから様々なことを学びあっているようです。三人にたくさんの幸せをもらった一年でした。

仕事面では、長年ずっと心に抱き続けてきた二つの夢がカタチになった、こちらも幸せな一年でした。
一つは“アドバンスコース”。年明けから本格的な準備を進め四月からスタート。五年生対象に(ほぼ)毎週木曜と土曜、楽しく授業をさせてもらっています。嬉しいのが、「小学校以外の勉強は、こいくでの
“絵で解く算数文章題”だけ」という子たちの吸収力が素晴らしいこと。「やはりこの道で間違いない」と確信を深めることができた一年でした。
もう一つは“こいく文庫”。今月初めから教室生への貸出をスタートしたところ、予想以上に沢山の貸出希望を頂いており、ずっと手元に置いていた可愛い我が子たち(?)が次々と巣立っていってます。
あまりリストが多すぎると「どれを選べば…」となってしまうと思うので、年に一回程、少しずつ追加していきたいと考えています。

来年の抱負は… 仕事面で、まだもう少し温めて続けているアイデアがあるので、カタチにできればと思っています。でも何より力を入れて取り組みたい、と思っているのは「授業の質を更に高めること」。
今年一年、こいくは営業活動というものを一切行っていません(このHPくらい?)。 にもかかわらず、
保護者からのご紹介を中心に、更に新しい仲間が加わり、いつも沢山の子ども達を相手に、満員御礼で授業をさせてもらっています。紹介して頂いた保護者の皆様、大切なお子様を預けて頂いた保護者の皆様、長い間ずっと信頼を寄せ続けて頂いている保護者の皆様、皆様への感謝をカタチにするためにも「授業の質を更に高めること」を常に意識して、日々努力することを誓います。そしてその経験を、添削の方にもしっかりフィードバックしていきたいです。
以前記事にした、こいくの“サクセスストーリー”、確実に先に進んでいます。勢いは止まりません。
子ども達と同様に、まだまだ自分も成長できると思っています。しっかり質を高めていきます。
それでは皆様、よいお年を。来年もよろしくお願いします。