●ご家庭でお願いしたいこと

「先生、うちの子ったら、ぜんっぜん勉強しないんですよ~!
学校の宿題をちょっとやってたかと思うと、気づいたら外に遊びに行ってて…。暗くなるまで帰ってこないんです!」
「えっ、そうなんですか! そうか~・・・それは・・・
素晴らしいですね!ぜひその調子で今はしっかり遊ばせてあげてください。今後の成長が楽しみですね!」
先月は面談期間でしたので、沢山の保護者の皆様とお話させて頂きました。普通の塾や学習教室とはちょっと違う、ある意味で特殊な《学び舎こいく》の指導方針に対して理解を示して頂いている保護者の皆様、いつもありがとうございます。(なんせ「勉強しなくて困る」という相談よりも「遊ぶ時間がとれなくて困る」という相談の方が多いのです。笑)
今日は、“お母様にご家庭でお願いしたいこと”を思いつくままに簡単にまとめておきたいと思います。全く個人的な意見ではありますが、参考になる部分があれば幸いです。

できるだけ授業ノートを見てあげてください。“指導”は必要ありませんので、良いところを見つけて褒めてあげてください。「よくこんな難しいのが解けたね」はもちろんOKですが、それだけでは“解けない=ダメ”になります。「楽しい絵が描けたね」「細かいところまで丁寧に描けたね」「おもしろい工夫ができたね」「諦めずに頑張れたみたいだね」等々、お子様が「よ~し次も頑張るぞ」と思えるような声がけをお願いします。なお、「もっとこうすれば簡単なのに」というのは禁句です。式で解けば早いところを延々と絵にしていたり、一見“効率的でないこと”が実は非常に大切なのです。また、もしも未解決で終わっている問題がある場合は、気になるでしょうがそのままにしておいてください。 (参考記事)。

“自主性と自己肯定感を育てること”を、常に意識してほしいと思います。関わりがないのも問題ですが、関わりすぎるのもまた問題で、バランスが大切です。「私が導いてあげないと」と肩に力が入った状態(裏を返せば我が子への信頼が弱い状態)では、想いが空回りしやすい気がします。「きっとこの子は大丈夫。良くなっていくに違いない」という信頼を持って「どんなふうに成長してくれるんだろう♪」とわくわくしながら見守っている感じが理想的だと思います。その期待感が子どもを伸ばすのです。
“指導”よりも“応援”、“コーチ”よりも“サポーター”でお願いします。

短所ではなく長所を見て、褒めて伸ばすのが、お母さんの役割だと思います。「信頼できないから任せられない」で成長の機会を与えずじまいでは、ますます信頼を寄せることが難しくなっていきます。最初は失敗が多くてもきっと乗り越えられるはず。勇気を持って、信じて見守ってあげてください。

学習面に関しても、心配しすぎは禁物です。目の前の楽しいことに夢中になるのが子ども。成長して少しずつ先のこと(将来)に思いが届くようになってきたとき、「あんなことができるようになりたい」という憧れや希望を抱き、「自分にはそれができるはず」と思えれば(つまり自主性と自己肯定感があれば)、自己を高めること(学ぶこと)に対して、自ら真剣に取り組み始めるはずです。「でも、基礎がないと手遅れになるのでは」と心配される方が多いですが、大丈夫。自主性と自己肯定感、そして確固とした
“考える力”さえあれば、知識の吸収はあっという間です。

「それでもやっぱり見守っているだけでは心配で…」、そういう場合は“見本をみせること”に力を注ぐとよいと思います。態度は言葉よりはるかに雄弁です。「もっと本を読んでくれたら…」「もっと積極的になってくれたら…」「もっと~してくれたら…」そう感じるときは、背中で語りましょう。まずはお母さんがそれらを率先して楽しんでください。「こうすることで、こんなに楽しくなるよ」というメッセージを態度で発信し続けることが、長い目で見たら最も効果的だと思います。“子どもを変えたかったら自分が変わる”、これを実践してみれば、子育ての不思議な奥深さと楽しさが実感できるはずです。

そして、お母さんには“我が家の太陽”であってほしいと思います。“完璧な母親”でなくても全然いいんです。完璧なんて、むしろ暖かみに欠けるし、見本としてもイマイチです。それよりも“失敗を糧にして明るく前向きに成長するお母さん”が最高だと思います。

…あれ?簡単にまとめるはずが…長いですね。また子どもたちを見ていて気づくこと・感じることがあれば追加します。ご意見がございましたら、ぜひ聞かせてください!一緒に子育てを楽しみましょう♪

●最強の知育玩具シリーズ ⑤

今日は教室でも使用しているパズル「イージーキューブ」をご紹介します。
一人で遊べる図形系パズルは沢山ありますが、私はこれが一番のお気に入り。前半は易しくて、幼稚園児でも充分解けるレベルなのですが、中盤からだんだん難しくなってきて、後半の立体は大人でも苦労する難問ぞろい。全48問、カバーする範囲の広さが魅力です。少しずつ難度が上がるにつれ、気づかないうちに一問にかける時間が長くなり、楽しみながら自然に“思考の持続力”をつけていくことができます。もちろん、図形感覚を磨くことにも繋がると思います。下の写真の通り、平面図形はカードの上にピースが置ければ完成。この石膏樹脂で作られたピースの色や大きさ、手触りが何ともいえずいい感じなんです。おかたづけ自体がパズルになっているところも面白いです。

もしこれを読んで「子どもに買ってあげよっかな」と思って頂いた方、その際は“達成度が目に見えてわかるもの”を作ってあげると効果大です。1番~48番が一覧表になっていて、解けた問題にマルをつけたりシールを貼れるようなものです。手書き・エクセル何でもOK。6問か8問ごとに小ゴールを設定してあげるとなおいいですね。ひと手間かかりますが、これだけでやる気がかなりアップします。子どもってそういうものです。こういったタイプの玩具は飽きたらやらなくなるのが常ですが、この一覧表があれば、ふとそれを目にしたときに「ちょっと再挑戦してみようかな」と思えるのです。
このような “見える化” は、パズルに限らず、何かに継続的に取り組む際のモチベーションの維持に
すっごく役立ちます。一つの達成が子どもを変えるのはよくあること。 ぜひ応用してみてください。

このへんから難しくなってきて…

かなりの試行錯誤が必要です

これができたら… ゴール!

●教室のルール

朝晩の冷え込みが厳しくなってきました。冬がやってきましたね。
12/23より始まる冬期講習のご案内をアップしましたので、興味のある方はご覧ください。(こちら)

教室の雰囲気は相変わらずいい感じ♪ 5/17ブログの“理想の教室像”に近づいていると思います。
特に嬉しいのが、『楽しい会話もあるが、いつのまにか全員が問題に没頭している』という状態になっているところ。正直ここは教室を始める前に一番不安なところでした。「子どもたちの自主性を重んじた楽しい雰囲気の教室を作りたい」「そのためには学習を強制するような雰囲気にしたくない」「でもそうするとけじめをつけられない子がでてくるのでは」「やはり厳しさが必要だろうか…」

以前に勤めていた塾では、基本的には楽しく授業をしつつも、声を荒げる場面も結構ありました。
“優しさだけで厳しさが足りない”タイプの先生の授業が、ほぼ確実に成り立たなくなっていくのを沢山見てきましたし、私自身もそういう失敗をしてきたからです。一度崩れた雰囲気を立て直すのは至難
の業。生徒にナメられたら終わり、という恐れが常にあったような気がします。

でも、私の思い描く“理想の教室像”に、“声を荒げる先生”はどうしてもそぐわない。ここは新たなチャレンジをしようと決意しました。自ら学びたくなる教材と集中しやすい環境を用意し、会話を通して信頼関係をつくっていく…。そのようにしてスタートして1年半、何より生徒に恵まれたからだと思いますが、今まで声を荒げたことは一度もありません。ちょっと会話が盛り上がりすぎたときも、「さっ、そろそろ
やろうか!」の一言で、皆が皆、見事にスッと切り替えるので、逆にこちらが驚くほどです。

教室を始める際に散々悩んで決めた 《学び舎こいくの教室のルール》 は以下の通り。
「人の迷惑になることはしない!」 …以上。細々と規則を並べるのではなく、まずこちらが子どもたちを信頼しよう、その上で自分でしっかり考えて行動してもらおう、という想いで決めました。これは正解でした。子どもって「できるよね!」という信頼には、律儀に応えようとしてくれるなぁと改めて感じます。
これからも“信頼”をベースにして、明るく楽しい教室づくりをしていきたいと思います!